みんなの日記帳

問わず語り3  No.368
深夜のつつじヶ丘駅の前というか正確には裏か。カップヌードルで満腹になった藤原君とオイラは寮に戻るために歩き始めた。
藤原君のようっすがおかしくなったのはその直後だ。言葉がはっきりしなくなったかと思うと足下もおぼつかなくなり、ふらふらし始めた。そして、ガクンと崩れるように倒れたのだ。「おーーい、フジワラーー フージーワーラー」呼びかけてもうんうんうなるだけ。手を取り起こそうとするとオイラが尻餅をついてしまう。何度かそんなことを繰り返した後、オイラも頭がボーとしてき、ふらふらと座り込んでしまった。「桜が咲いているとは言え、夜のこの日枝。このまましておいたらこいつ死ぬだろうな」 しばし考え、気合いを入れ立ち上がり、藤原君を転がし道路の端に寄せた。そして、よろよろと一人歩き始めたのだ。目指すは東9番町、酒屋さんの角を曲がり木造の古い建物、南寮下二号室。やっとの事でたどり着いた先では、八巻君が二段ベッドの上段でしっかりと眠っていた。おいらは八巻君を揺り起こし、目を開いたことを確かめて「ヤマキー、藤原がつつじヶ丘駅の裏で倒れてる、助けてやってくれーー、じゃ、そういうことで……」 記憶にあるのはここまで。後は何にも覚えていない。
次に記憶があるのは朝だ。同室の佐藤君に揺り起こされたのだ。「んーー、頭が痛い、胸がむかついてはきそうだ」人生初めての二日酔。水をもらい、飲みながら藤原君の安否を確認した。
オイラが八巻君を起こしたのが夜中の1時頃。八巻君はそれを夢だと思い、マタネタらしい。一時間ほどして、ベッドの下の段を見ると藤原君はいない。あわてて四号室のおいらのところに来るといくら起こしても大きないびきをかくばかりだったという。八巻君は周囲の寮生4〜5名を起こし、藤原君救出隊を結成、つつじヶ丘駅の方向に向かったそうだ。その道路の端に藤原君が嘔吐物でリーゼントをしっかりと固め、倒れてて板という。みんなで嘔吐物まみれの藤原君を抱え、ベッドに寝かしつけたのが3時頃だった。彼も朝には目を覚ましたが、二日酔で動けないらしい。でも、生きている。よかった。
オイラは痛む頭で考えたが、どうしたって履修届を大学に持って行くことができない。トイレに行くのも命がけなのだ。同室の佐藤君に書き終えて机の上に置いてある履修届を教務課に提出してくれるように頼んだ。佐藤君は快く引き受けてくれたが、このことがなぜか学事課長である寮の副舎監先生の耳に入り、すぐに舎監先生もしることとなった。後ほど礼拝堂でしっかりと懺悔させられることになる。うちの大学はプロテスタント系だったのだ。
こうして、痛む頭を抱え、ベッドでうなりながら大学での初めてのカリキュラムは登録された。1年を棒に振らずによかった。
キャンディーズのみきちゃんが普通の女の子に戻って、丁度10日がたった日の出来事だった。

くじらベーコン
2018/02/16

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