YOP覚書本文

「音声パソコン」ってなぁに?  No.1
「音声パソコン」ってなぁに?

 音声パソコンのことで、これまでにいろいろな方からお受けした質問について、Q&A方式で簡単にまとめてみました。
なお、この文章は、音声パソコンについて、殆ど知識がないという方のために作成したものです。あらかじめご諒承ください。
また、音声パソコンのユーザーの方や、音声パソコンについてご存じの方は、読み飛ばしてください。

Q1
 音声パソコンってどんなものですか?
A1
音声パソコンとは、普通のデスクトップパソコンやノートパソコンに、「スクリーンリーダー」と言われるアプリケーションソフトを常中させることによって、パソコンの画面に出力される情報を、パソコンに搭載されているサウンドチップや、オプションで組み込んだサウンドボードなどを利用して読ませるものです。主に、視覚に障害があり、パソコンの画面が見えない人達に利用されています。現在、日本で発売されているスクリーンリーダーには、次の5つがあります。
1)「PC-talker」 発売元�高知システム開発 価格38000円
2)「VDM100w、VDMW300」 発売元�アクセステクノロジー 価格38000円
3)「win-voice」 発売元�ニュー・ブレイル・システム 価格38000円
4)「95reader(XPreader」 発売元「しすてむそりゅーしょんせんたー栃木 価格34800円
5)「jaws」 発売元日本アイ・ビー・エム 価格(98・ME版105000円、XP版150000円)

Q2
スクリーンリーダーを組み込むパソコンは、特別なパソコンを使うのですか?
A2
普通に皆さんが使用されているものを使っています。ですから、スクリーンリーダーを組み込めば、皆さんがお持ちのパソコンがあっという間に音声パソコンに変わる訳ですね。ただし、搭載されているサウンドチップなどによっては、うまく音声が出力されないものがあったり、たとえば、mp3などの音声データなどを再生している際などに、スクリーンリーダーからの音声と重なったりすると、システムがフリーズしてしまうこともありますので、音声環境で使用するために、パソコンを新規に購入される時やお手持ちのパソコンを音声パソコンにしたいというような時には、音声パソコンに詳しい人や実際に音声パソコンを使っている方に聞いてみられることをお勧めします。

Q3
マウスはポインタが見えないから使えませんね。ウィンドーズやアプリケーションなど、パソコンの操作はどうしているのですか?
A3
殆どの操作は、キーボードから行ないます。たとえば、「スタートメニュー」を開く時には、キーボードにあるウィンドーズキーを使います。「プルダウンメニュー」を開く時にはオルトキーを使います。選択項目はタブキーで移動し、コンボボックスやラジヲボタンの選択は、上下左右のキーで行ないます。また、ご存じかもしれませんが、ウィンドーズには、沢山のショートカットキーが準備されていて、これらを使うことによって、複雑な操作をせずに、目的のメニューにジャンプしたり、コマンドなどを実行することができます。なお、スクリーンリーダーによっては、テンキーをマウスの替わりに使用できるようになっているものもあります。

Q4
文字の入力はどうしていますか。また、日本語での漢字への変換はどうするのですか?
A4
キーボードから数字キーや文字キーなどを利用して、普通に入力しています。キーボードから入力された情報は、即座に音声で聞くことができます。また、日本語での漢字の変換では、atokや日本語IMEなどを利用すると、スクリーンリーダーが変換候補の漢字の説明をしてくれます。たとえば、「高」という文字を変換すると「たかいのこう」などと読んでくれる訳です。これを聞きながら漢字の入力を行なっていくということになります。

Q5
「ビアボイス」などの音声入力ができるソフトを使えば、面倒な操作もいらなくなるのではないですか?
A5
「ビアヴォイス」は、IBM社が発売している音声認識ソフトです。つまり、キーボードから文字を入力する代わりに、パソコンのマイクに向かって「あいうえお」と話すと、パソコンが声を解析して、即座に文字として画面に出力してくれるというソフトですね。しかし、「ビアボイス」などの音声入力ソフトでは、自分のアクセントやイントネーションなどをコンピュータに覚えさせる必要があり、このためには、ソフトに付属している原稿を30分くらい読んだりする必要があるそうです。視覚に障害がある人達は、付属されてきた原稿は読むことができませんし、点字に直してもらったとしても、かなりの労力がいりますので、なかなか難しいと思われます。それに、職場などでパソコンを使う時には、周囲の方にご迷惑になったりしますし、パソコンに向かって「ブツブツ」と話しているのも、傍で見ている人にとってはどうかな?という気がします。(これは、あくまでも著者個人の意見ですが…)ですから、スクリーンリーダーを使用している方で「ビアボイス」を利用されている方は、あまり多くないのではと思われます。

Q6
インターネットは使えますか?
A6
もちろんです。インターネットは、視覚に障害を持つ人達にとっては、情報の宝庫です。著者が1番利用しているのは新聞です。普段、新聞は誰かに読んでもらわなければなりませんが、インターネットでは、記事はもちろん、社説やコラムなど、各新聞社独自の考えを知ることができます。しかし、最近は画像やフレーム、それに、フラッシュなどが使用されているページが多くなりましたが、スクリーンリーダーでは、これらの音声化は難しいようです。ですから、画像があった際には、代替テキストを入れて頂くか、リンクの下にでも画像の説明などが付いていればいいのではないかと思われます。ちなみに、YOPのホームページは、これらのことに配慮したつもりですが、いかがでしょうか?

Q7
目があまり見えないからということで、文字を大きく書いている人を見かけますが、パソコンでも画面を拡大することができますか?
A7
スクリーンリーダーでは、画面を拡大する機能を装備しているものもあります。また、文字色や背景色などを設定することによって、文字を際立たせたりして、画面を見安くすることもできるようです。

Q8
活字で書かれた文書を音声で読ませることはできますか?
A8
これを行なうには、スキャナとOCRソフトが必要になります。スクリーンリーダーを発売しているメーカーや、音声環境に対応したアプリケーションを発売しているメーカーでは、スキャナから取り込んだ文字情報を日本語として解析して、音声で読ませたり、クリップボードなどにコピーすれば、エディタやワープロなどに貼り付けたり、各種のファイルとして保存したりすることができる総合的なOCRソフトもリリースされています。しかし、新聞や雑誌などのように、覧組みされているものや、写真などが入っていると、正確な読み上げをしてくれませんし、日本語の読みも、ちょっと怪しいといったようなところもあります。これは、今後の開発を期待することにしたいと思います。

Q9
音声パソコンは、どのくらい普及していますか?
A9
ある団体の調査によると、視覚障害者の中で音声パソコンを使っている人は、5%程度しかいないということです。原因として考えられるのは、最近の医療技術の進歩により、目の病気の治癒率が高くなったことや、視覚障害者も高齢化が進んでいること、それに、自分の周りに、音声パソコンに詳しい人がいないといったようなことが上げられるかと思います。しかし、多くの人は、パソコンにアレルギーを持っていて、「私にはできない」と最初から決めてかかっている人も多いということが1番の原因なのではないでしょうか。ですから、このホームページにいらして頂いた方にも、音声パソコンをもっとご理解頂いて、「こんなに便理に使えるんだよ」ということを少しでもアピールするためにご協力頂ければ幸いです。本会も、そんな方々のお手伝いができればいいと考えております。


いかがでしたでしょうか?これで、音声パソコンについて完全に説明できた訳ではありません。ご質問やご意見がございましたら、下の経示板に書き込んで頂くか、メールでお寄せください。
また、スクリーンリーダーや音声環境についての詳細は、下の「YOPリンク集から、一部のメーカーのホームページにアクセスすることができますので、御覧ください。
今後とも、「米沢音声パソコンの会」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
2003/06/20



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